2012年8月12日日曜日

一命

とにかく海老蔵が美しすぎた。
観てよかった。

武士でも、家族や愛を守るべきと考える姿勢が讃えられている。
けど本当にそうなのか?と疑問に思い、素直に感動するだけじゃ済まなかった。

家族ができる前は、海老蔵だって同じように“武士の面目”にこだわっている部分があったんじゃないのか?
家族ができても、心を鬼にして大事にしたい気持ちを押し殺しているひとがいるんじゃないのか?
筋が通らないことなんて、もともとわかってたことなんじゃないのか?

気持ちはすごく分かるけど、ずるいと思った。
もっとやりようはあっただろうに。



という感想を持ったのは、宮部みゆきさんの「孤宿の人」の影響が強いと気付いた。
寺の面目を保ったまま、ねえやを救える道を探すべきだったという和尚さんのお話。

繰り返し読んでるからか、宮部みゆきさんの影響はいろんなところに深く残ってると思う。