彼は20年以上も戦争をテーマに取り組んでいる作家さんらしく、実際アフガンにも行って死にかけたりしているそう。
Talkのテーマは、軍人さんが戦場に戻りたがることについてだった。
軍に入って戦争に参加させられると、娯楽もなにもない状態で長い間過ごすことを強いられ、何度も死の危険にさらされ、そもそも健康で文化的な最低限度の生活さえ送れない。そんな環境なのに、やっと平和な家に戻ってきても戦場に帰って行きたくなってしまう。
それはなぜか?
Sebastianさんは「brotherhoodがあるから」だという。
brotherhoodとは、人とのつながりなんだけどfriendshipとは別物で、平時にはなかなか得られない。
それは自分の安全や利益よりもグループの安全や利益を優先するという同意であって、自分が相手のことをどう思っているかは関係ない。
ざっくりまとめるとそんな内容だった。
このTalkから考えたことは2つ。
- 隠れた動機を分析することについて
- brotherhoodをmarketing / activation施策へ応用することについて
戦場に復帰したがる人が多いらしい、っていうのは今までも分かっていたことだけれど、その理由は深く考えられてこなかった気がする。
「きっと危ない時に出るアドレナリンにやられちゃったんでしょ」とか「ひと目を気にせず暴力を振るえることが実は気持ちいいんでしょ」とか、偏見とか憶測で片付けられちゃっていたんじゃないかと思う。
軍人さんにそんな話題を振ることはかなり難しいし、人間の本性的なところに触れるのがこわいから誰も突っ込みたくない。
※実際アメリカの人たちとかの多くがどう思っているかは知らない。私の推測。
でも、間違った偏見とか憶測からは、効果的な対策案なんて出てこない。
してほしいことがあるのに相手がしてくれない時や、してほしくないことがあるのに相手がやめない時、一度立ち止まって相手の動機を考えることは大事かも、と思った。
私の仕事でいうと、ユーザさんのbehaviorについて考えることになる。
だいたいは動機に察しがつくというか、「実は・・・!」みたいなことにならないけど。。
でも、こちらが察した動機(仮説)に沿って何個か施策を打ってもなかなか成果出ないな、という時に意識するのは意味がありそうと思った。
ユーザさんにインタビューとかしてみたりすると、隠れていた動機が浮き彫りになったりして、打開策が出てくるかも。
brotherhoodがそんなに強い動機になるなら、うまく作り出せばユーザさんに行動してもらうための強力な施策になるんじゃないかと思った。 brotherhoodの本質からはずれるかもしれないけれど、自分のじゃなくてユーザコミュニティの利益を意識してもらうことがうまく演出できたらなあというイメージ。 wikiを編集する人たちのモチベーションが近いのかもしれない。
でも、まだ自分の仕事に取り込むイメージはうまく作れなかった。施策を作る時の考え方オプションとして持っておこう。
- 平時のつながりを信じられなくなるなんてかなしい
- いかにもNYerっぽい発音かっこいい
brotherhoodが強かったからといって、普通の友だちや家族のつながりが頼りないものに見えてしまうなんてかなしすぎると思った。 Sebastianさんによると、平時の社会に戻ってくると、誰に頼っていいのか、誰が自分を愛してくれるのか、誰を愛せるのか、人とのつながりが分からなくなって苦しむのだそう。
戦争に行く前は心から安心できた場所だろうに、、、かなしい。家族もどうしていいか分からなくてつらいだろうな。
Britishな発音はとても素敵だけど、Rの強い迫力のあるアメリカ英語もかっこいいです。憧れる。
Britishに感じるようなわざとらしさがなくて、こなれてて力強い感じいいなー。相手や場面によって使い分けできることが最強な気がしてきた。
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