レ・ミゼラブルから得たいろいろをまとめてみる。
今シーズン、レ・ミゼラブルは4回観た。スペシャルキャストと通常キャストを2回ずつ。
私にしては相当のめり込んだ。。
■Twitter
Twitterがなければこんなにも夢中にならなかった。
最初は通常キャストを1回見て終わりにするつもりだったもの。その1回も、レミゼ未体験の先輩を連れてくためだったし。
でもokadaicさんがTwitter上で激しく禅マリに萌えていらっしゃるのを読み、これはスペシャルキャストを1度観なければ!と決意。当日券に並んで観る。
いろいろokadaicさんのおっしゃる通りで、超楽しんだ。
その後もレミゼ関係のTweetはひとつも逃さず読み、ブログも読んだ。
劇評を読んでげらげら笑ったのは初めて。愛に溢れる文章で、こんな楽しみ方もあるんだなと思った。
■レ・ミゼラブル感想概要
こんなに深い話だとは思っていませんでしたよ。
やっぱりTwitterがなければこんな深さに気付けなかった。
マリウスの心の揺れかたとか、On My Own の歌詞の意味とか。
観始めたころはコゼットとマリウスは好きじゃなかったけど、さやコゼと禅マリで相当印象が変わった。
さやコゼはいかにも愛され慣れてる感じがいいな。
あと禅マリ!!
あの王子様声で無邪気なしぐさをされるとこっちが狂いそうさ!
ただ、Twitter上での愛され方がすさまじくて期待値が上がりすぎてたから、実際見て「あれ?」と思うところもあったけど。。
お芝居って役者さんによって変わるんだなあと初めて実感した。特に今回からオペラグラスを使ったから、表情とかもよく見えた。
今までは役者さんのよしあしって分からなかったよ。
Wall Street のDVDで監督の解説付き本編を観たとき、主演女優をけちょんけちょんに言ってたけど、「別に演技よくない?」と思ったものです。
でも今は、役者さんの細かい演技とか入り込み方とか分かる気がする。レミゼは生のお芝居で、しかもいろーんな役者さんが今まで演じてきたから、特に違いが分かりやすいんだろうな。
■感想詳細
順を追って詳細を。
バルジャンは誰バージョンもよかったなあ。
でも魂を買われるところはやっぱりスペシャルキャストがよかった。
いやいやして司教様の顔も見ないバルジャンを、司教様が何度もぐっと顔を向かせて、力強く「わたしーが買ったー」っていうところ。
最初はこんな激しいの?って違和感あったけど、あの強さこそ正しいと思う。闇の世界から引きずり出す歌声。
そこからバルジャンが変われたっていうことに説得力があった。
波止場のシーン。
神田さやかかわいい!岩崎ファンテが苦手なこともあって、ずーっと島田歌穂さんと絡む神田さやかを見てました。
そして50近いのに娼婦として魅力的な島田歌穂さんもすごいな。
しかし飛び抜けてかわいかった。アイドルってそういうことなのね。
市長として登場した以降のバルジャンは、私利私欲が全くない感じ。
自分の罪を認めて名乗りでたり、コゼットを養う決心をしたり。
買われた命とはいえ、そんな義務感ばっかりで生きてちゃつらいだろうに。。と思ってしまう。それがバルジャンの“正義”なんだけど。
判断の基準はきっと"正しいか正しくないか”で、そこに法律は関係ない。この段階でもパンを盗んだことは間違ってないと思ってるんじゃあるまいか。
じゃあ何で正しさを判断しているかというと、そこはキリスト教が基準なんじゃないかしら。よく知らないけど、隣人のために行動する感じ。
名乗り出るかどうか迷う場面でも、
・名乗りでる→濡れ衣着せられた人を救う
・黙っている→工場のひとたちを路頭に迷わせない
っていう考えで迷ってるし。あと、黙っていることは神に恥ずべき行為だっていう考えがあるな。
そんな自分に厳しいバルジャンにとって、コゼットの愛は本当に本当に大事だったんだろうな、としみじみ。
マリウスとエポニーヌ。
マリウスは一度禅マリを見て好きになっちゃったから、「どこに隠れてた?」とか言われるときゅんきゅんしまくり。
あんなに思わせぶりな態度で結局コゼット以外なにも見ていない禅マリのために、エポニーヌが命をかけるところが泣ける。
親が交じっているとはいえ、なんでもありのごろつき相手に儲け話の邪魔をするなんて、ほんと殺されかねないところ。でも助けずにはいられなかったなんて、エポニーヌ・・・!
歌穂ニーヌを生で観ると、その切なさがすごく伝わってきてしまったよ。。
学生たち
で、ABCカフェの岡ンジョ、よかったなああ。まぶしくてまぶしくて。
絶対グランテールのおふざけなんかに付き合わない硬派なアンジョ。
浮かれた禅マリに向きあって、自分の思いを必死に説くアンジョ。
・・・いいもの見た。
岡様のCD借りていろいろ聞いてみた中で、アンジョが一番はまり役だなあと思った。
あのくらいリーダーとしてカリスマ性を発揮しているのが一番似合う。岡ジャベも観てみたかったな。
グランテール
グランテールは誰がやろうと好き。特に野島マリウスの時はマリウスに注目する気になれなかったので、ずっとグランテールに注目してた。
ふざけてアンジョににらまれて、すごすご引き下がるグランテール。
ずっと見てると、この人はずっと革命なんてしたくなくて、でもアンジョルラスについていきたくて参加してるんだなあとよく分かる。
ふざけるのもお酒に頼るのも、怖さを紛らわせるためなんだろうな。
最初の攻撃のときなんか、銃声がしたら途端におたおたして逃げまわって、「逃げてゆくぞ」って声がしたら「やったぞ勝利だ」とか叫んじゃう。お前が言うなw
そこまでして参加してるのにアンジョには認められないし。。
つい革命に対する疑問を口に出しちゃったりするのも、ずっと動きを追ってると分かる。
だってアンジョが「市民はこない」とか弱気なこと言うからじゃないか!そこでグランテールの気持ちも折れちゃったんじゃないかしら。
なのにアンジョが本気で怒って、しかもその怒りをぶつけることすらしてくれなくて、つらい。
説得したり怒ってくれればまだいいけど、"こいつに言っても無駄だ”みたいに怒りを必死で抑えこんじゃう。報われないグランテール。。
でもそんな怖がりなのにアンジョが撃たれたらバリケードに駆け上って旗を振っちゃったりする。じーん。
「カフェソング」ではアンジョの隣でいい笑顔をしていて、よかったね!と思った。
ジャベールの自殺
今まで信じていたものが必ずしも正しくないと知ること、たぶんそれは愛があることを知ったら法律だけが正しいわけじゃないっていうことだと思う。
でもそれなら今までの道からちょっと方向を変えればいいのに。。
バルジャンは愛を知って改心したのに、なんでジャベールはだめだったんだろ。
鹿賀バルジャンを観て初めて自殺シーンで泣きましたよ。
バルジャンの告白
「生きてみよう」って言ったじゃないか。。。なんでそのままいっちゃうの。。
「お前がいてくれて」ってところで毎回うるっときます。
ほんっとに愛情をかけてきて、いてくれるだけで幸せだったんだなと。ここが一番好き。
こんなに胸がいっぱいになることは久しぶりだったな。
ずーっとCD聞いて、頭に思い浮かべて、また観たい!と思い続けた。貴重な経験でした。
レ・ミゼラブルありがとう!
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