2013年1月14日月曜日

シラノ

2日連続で鹿賀丈史さん主演のミュージカル「シラノ」を観てきた。
1日目は濱田めぐみさん・田代万里生さんの回、2日目は濱田めぐみさん・平方元基さんの回。
鹿賀丈史さんの魅力を堪能できる、すばらしい舞台だった。
でも私にはあの魅力をうまく言葉にできない。深みがありすぎてよく分からないんだと思う。
“甘さ”という魅力だけであれば「ラ・カージュ・オ・フォール」の方が分かりやすい。
シラノは人生や生き方そのものだから、レミゼみたいに何度も観て理解したいと思った。


■ロクサーヌ
観ていて一番びっくりしたのはロクサーヌというキャラクターだった。
愛のためなら大胆に嘘をつき周りを翻弄する、したたかでかわいらしい役。
無邪気な態度との差が恐ろしい。
本当に愛されて育って、愛に生きると決めていたら、あれほどしたたかになれるのかしらん。

濱田さんくらい懐が深いからこそ、したたかさと無邪気さの両面を自然に表現できるんだろうなと思い、ますます濱田さんのファンになってしまった。


■ガスコン
この舞台で改めて思ったのは、ミュージカルによく出てくる誇り高き男たちの歌が自分は好きなんだなということ。
「三銃士」の“ひとりはみんなのために”もたまらなく好きだし、「レ・ミゼラブル」の“民衆の歌”、“カフェソング”で泣いた。今回の“我らガスコン”や“栄光の道”の歌もすぐに気に入ってしまった。
単純で、くだらないことで陽気に騒いだりして、いわゆる男子っぽい感じだけど、誇りや仲間のことについてはしっかり筋が通っていて凛々しい。
そういうひとたちが仲間といっしょに背筋を伸ばして一生懸命歌う歌は最高にかっこいいと思う。
誇りというより、あのホモソーシャル感が好きなのかもしれない。


■テーマ
自由と誇りを重んじるシラノの心意気について考えた。
シラノは自分が大事にすべきことを知っていたから、それらを守るためなら嫌われることを全く厭わなかった。それはロクサーヌも同じだと思う。
それにシラノもロクサーヌも、愛する人を一番大事に考えていて、自分のことは一番にこなかった。
クリスチャンは逆で、周囲にどう思われるか、どうしたら自分がロクサーヌに好かれるか考えていたと思う。

手前味噌だけど、うちの会社のひとたちもそういう部分でシラノやロクサーヌに通じるところがあるからかっこいいひとが多いんだと思う。

じゃあ自分はどうしたらそういう姿勢を持てるか。
彼らとの大きな違いは、自分の価値観についていまいち無自覚なところかなと思う。
自分がどうしても大事にしたいことはなにか、仮にでも言葉にしてみたら、それらを守ろうとする思いも違ってくるはず。
もっといろんな考え方に触れたり内省したりして、軸を持たなければと思う。


あと、中身が大事とは思いつつも、結局少なくともきっかけは外見だな。と肝に銘じました。

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