2012年12月11日火曜日

真摯さとスピード感

サービスを作って広めるにあたり、真摯さとスピード感は相反するものだろうか?

想定するスパンと「成功」の定義によるが、決してそんなことはないと考えている。
だけど実際サービス運営に携わってみると、その2軸が対立しているように思える。


■真摯さ
ここでいう真摯さとは、あくまでユーザ視点を貫くことだ。
サービス提供者側がどんなにユーザさんにやってもらいたいことがあっても、ユーザがそれを少しでも不快に思うのならやらない。
大変で面倒なことな業務でも、ユーザにとって大事なことであれば最後までやる。
サービス提供者の都合で考えてはいけない。


■スピード感
ではスピード感とはなにか。
ここではサービスを認知させるスピード、利用者拡大のスピードだ。
◯ mebaみたいにテレビCMを多用したり、◯laxoみたいに招待をとばしまくると、よりスピーディーにサービスの名が売れ、新規ユーザが増える。
このときの招待は、ユーザにとってうれしくないことが多い。


■2軸の関係
とにかく「拡散!」「拡散!」と言ってユーザに招待やSNS上でのポストを促すことは、たいてい真摯ではない。
また、拡散は二の次で、とにかく真摯に着実にファンを増やしていくと成長のスピードは落ちる。
このように、両者は相反するものであり、うまくその間のバランスを取ることが大事だと思っていた。
スピード重視でサービスを広めるには、多少ユーザが不便に思うことがあっても突き進むが、その成長を悪評によって妨げられるほどに不便さが大きくならない程度を守る。

単純なユーザ数はもちろん、アクティブユーザの数についても同じだ。
拡散のスピードが十分速ければ、利用定着率が低くても最終的なアクティブユーザ数は増える。結果、多少強引でも拡散させた方がいい。


■2軸の関係?
でも本当にそうだろうか。
どちらも両立する方法はないのだろうか。
・・・と、完全に“真摯”寄りなのにうちのサービスよりもユーザの多いサービスの話を聞いて考えた。

そこで、スピード感を損なわずに真摯さにサービス提供できることだってあり、それは下記の2つではないかと思い至った。

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★1 拡散する気はなかったが拡散の行為に100% 不快感がなく、招待などされた方も使えてハッピーになる

★2 全く拡散を強制されないが、純粋に誰かに教えてあげたくなる
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「100%」「強制されない」という内容には幅があると思う。

自分から「招待する」「紹介する」というアクションをしにいかなくてはならない場合はもちろんこれに適する。
さりげなく導線の中に入っていて、「まあいいか」と思わせるのはどうだろうか。
ユーザを“操作”したり”懐柔”したりしていてひっかからないでもないけど、全然問題ないと思う。

要は拡散のエンジンが動いていて、拡散する方もされる方が完全にハッピーであればいいのだ。
うっかり拡散しても不快にならないサービス内容にするか、誘導されなくてもつい招待したくなっちゃうサービスにするかは考えていくべきことだけれど。


自分の中で整理は完了したので、あとは施策を形にしていくのみだ。

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