2012年11月18日日曜日

Dead Poets Society

ロビン・ウィリアムズが好きだとtweetしたら、Wさんが「"Good morning Vietnam" " Dead Poets Society" " Fisher King"なんかもいいよ」と教えてくださった。
他にもおすすめ邦画などについて伺い、観たい映画や本が増えてしまった。ありがたい。
げに先達はあらまほしきものなり。

では、と早速iTunesでレンタルして観ることに。
検索してクリックするだけですぐに観れちゃうなんて、ほんと便利な時代です。
TSUTAYAから、まして劇場から足が遠のくし、ひとりで観ちゃうことが増えるから、必ずしも良い傾向じゃないかもだけど。
たまに劇場に行ってその良さを実感しても、普段はひとりで観る気軽さに勝てません。

選んだのは Dead Poets Society
なかなかインパクトのあるタイトル、しかもWASPな男子学生寮が舞台という私好みな感じがしたので。
有名な詩人ならたいてい死んでるんだからわざわざ"Dead"とつけなくてもいいと思うのだけど。強い言葉を使いたかったのかしらん。
普段は使わない、タブー的な言葉を使うことで、仲間意識が増すのかもしれない。



いい映画だった。
「自分で考える」ことは、やるべきだけどできていないと常日頃から思っていることです。身につまされた。

思い返して浮かんでくるのは、“自由”に目覚めた後の、生徒の輝く表情。
視界がさっと開けた感じで、あんないい笑顔を見れただけでこの映画を観てよかった。

ただ、こんなふうに“目覚める”ことがほんとうに幸せなことだったか、少しもやもやもした。つまり、目覚めないまま、ただ親の言う事を聞いて医者とか弁護士になった方が 楽だったのでは?と思う。

もちろん長い目で見れば目覚めた方が幸せだ。
自分のやりたいこと、束縛されていることに自覚的になり、人生を選択していく自由さはほんとうにすばらしいと思う。
ただ、まだ親のいいなりになるしかない(と思っている) 学生の頃に教えるのは酷だと思った。
目覚めたからって、自分を取り巻く環境や体制を変えることはできない。
おそらく先生の学生時代がそうだったように、それを洒落のめすこともできない。
目覚めて、だからといって何も行動を変えられないというのは不幸で残酷だと思う。
変えられない環境でのやりすごし方もいっしょに 教えてあげればよかったのに。

こんな風に考えるのは、宮部みゆきさんの「孤宿の人」で同じテーマが書かれていたのを読んだからだ。
読んでいなければ「あの父親がわるい。先生もニールもかわいそう!」とだけ考えたと思う。
私は良くも悪くも 宮部みゆきさんの影響を強く受けていると実感する。
ただ、ここにきてやっとその自覚を持ったのは遅かった。
もっといろんなものに触れて、自分がどんな影響を受けているかを自覚する場を持った方がいいかもしれない。


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